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引きちぎられた心の破片

君の空気感が好きだった
それはとても澄んでいて
からりと明るく
やわらかだった
君の隣で手を繋ぐ
君と向き合って
コーヒーを飲む
それだけで何がいけなかったのだろう
何が足りないというのだろう
どうしてうまくいかなくなったのだろう
私はまるで
何もわからないふりをする
君の雰囲気が好きだった
それはとてもあたたかくて
ふわりとやさしく
心を包んでくれた
彼の手を握ったまま
電車の中でうとうとする
そんなことが恐ろしいほど
幸福だったのだ
好きなだけじゃダメ?
もう私には
わからなくなってきている
今胸で感じている思いは
熱くて確かに本物なのだ
それなのに
もう君のそばにいれないなんて
わけがわからない
君と並んで座った
カフェの席を眺めた
何にも変わらない
君と一緒にいたころと何一つ
変わらない
あの頃から
もう同じ景色を
みれなくなっていたのだろうか
君はすでに
別れを考えていたのだろうか
私の心は
引きちぎられた
そしてその引きちぎられた破片は
彼にくっついている
ずっとずっと
君の背中にくっついたまま
離れられないから
私の心は
四六時中痛い
でもこの痛みは
君がいた何よりの証だし
私が今も君を好きだということだ
だから私は
この痛みを
引きずるように歩く
忘れられるはずなどないし
痛みを封じ込めることも
今更できない
君を想う気持ちは
自分でもコントロールができるものではない
好きなものを嫌いになることなんて
できないのだから
私はこの痛みを
嫌でも毎日感じて
生きている
痛みがなくなったら
どんなにか楽だろうな
思い出とか綺麗なものにして
過去にできたら
どれだけ救われるだろうな
そんなことを想いながら
________________________
毎週水曜日に更新しています。

# by mysunshinerain | 2020-05-20 20:38 | コトノハ~心の声~ | Comments(0)

君のぬくもり

ベッドに横になっている君の隣で
同じように横になって
同じようにテレビを観る
そのことが特別で
当たり前なんかではないこと
その時もわかっていた
それでも
終わりが来ることを
考えていなかった
そうやって君といるのが
心地よすぎて
ベッドに横になって
スマホを触っている君に
寄りかかる
君のにおいが好きだった
特別で大事なことなのだと
そんなことくらい
その時からわかっていた
それでも
簡単に壊れた
君のにおいや部屋の雰囲気を
私は今も
はっきりと覚えている
そんな甘くて酷く苦い記憶が
私を今日も苦しめる
だからといって
忘れたふりをして
生きていくことなどできない
そんなことができたら
いいのにな
いや
それはそれで
哀しいのだろうか
大丈夫だよと
君が隣で
ささやいてくれたらいいのにな
君は今
私を気遣う余裕などない
だから私たちは離れた
もちろんそれだけではなく
私にも問題はあったのだ
大好きだよと
君が隣で
笑ってくれたらいいのにな
あの頃のことを
君のことを
想わない日がない
それでも私たちは離れた
連絡も取っていない
戻れるかもわからない
君の背中に頭をくっつけて
ぬくもりを感じられたらいいのにな
そばにいてくれるだけで
いいじゃどうしてだめなの?
好きなだけじゃ
何がだめなの?
傷ついた私の心は
今日も喚く
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毎週水曜日に更新しています。

# by mysunshinerain | 2020-05-13 20:22 | コトノハ~心の声~ | Comments(0)

君の場所

君じゃないと嫌だと思った
全然知らない人
私のことをまだ
そんなに知らない人
いい人だけど
君じゃないと嫌だって
幼い私は叫んでいた
全然知らない人
私はその人のことを
まだほんの一部しか知らない
優しいけれど
そんなの何の理由にもならない
彼じゃ嫌だ
隣にいてほしいのは
君なんだって
泣きながら私に訴えかけてきた
幼い私
それでも現実は
数か月連絡をとっていない
距離を置いている状態
君の部屋にあった私のものは
すべて処分されているだろう
どんなに優しい人でも
君の代わりなんていないの
私の心の中には
君の場所があって
そこには君しか座れない椅子がある
今はもう君がいない
ぽかんと空虚なその場所を
私が思わない日はない
感じない日なんてない
君はもう
私との復縁など
考えてもいないだろう
考えたくもないのだろうとも思う
それでも君がいいのだ
私の心は頑なで
自分でも嫌になってしまう
もうその椅子に
戻ってこないかもしれない
彼を想って泣き、苦しむ
そこから抜け出せないのだ
どんなに優しい人でも
この場所はまだ譲れない
私の心の中にある
君しか入れない場所は
今日も淋しいと泣き喚く
忘れることなど
さらさらできそうにない
いつか君がまた戻ってきて
その椅子に座ってくれないか
そんなことをどこかで
少しだけ思っている
君があの頃のように
元気になったら
私が今よりもずっと
笑えていたら
そんな日は来ますか?
___________
毎週水曜日に更新しています。

# by mysunshinerain | 2020-05-06 20:54 | コトノハ~心の声~ | Comments(0)

君の笑顔

会えなくなった君に
一目会いたい
そう想うようになった
会いたいといっても
少し離れたところから
こっそり見守るだけでいい
向き合って会ってしまえば
お互い悲しみに暮れ
辛くなるだけだろうから
会えなくなった君の
笑った顔を見たい
そう願うようになった
別れ話が出てきたとき
君はうかない顔ばかり
していたね
自分を責めて
ため息ばかりついていたね
だからせめて
私と離れて
楽になった君の笑顔を
一目見たい
わかっている
ただの私のわがままなのだ
もう一度やり直そう
どちらかがそう言ったところで
待っているのは
行き止まりなのだ
そう悟った時
私は勿論ショックだったが
同時にどうしようもない事実に
向き合うざるを得なかった
そうやって今私は
毎日毎日
一日だって解放されないで
悲しみを感じている
そうやって生きるしかないのだ
もう一度やり直そう
君がそう言ってくれるなんて
想えなくなった
君は今も
苦しんでもがいている
必死に自分を立て直し
大人を保って働いている
それで精一杯なのがわかるから
私からもやり直そうなんて
とんでもないけれど
今は言えない
本当はそうしたいのだけど
*
会えなくなった君は
毎日どんな顔をしていますか
相変わらず
ため息ばかり吐いて
弱い自分を責めているんだろうなぁ
私にはもうできることがない
君から距離を置くこと
それが私のできることだった
君が背負っている私との未来を
放り投げてやることだった
もう一度やり直そう
だって私たち
間違ってたわけじゃない
嫌いになったわけでもない
いつか
そんなことが言える日がくるのだろうか
季節を何度も見送ったころに
__________________
毎週水曜日に更新しています。



# by mysunshinerain | 2020-04-29 20:49 | コトノハ~心の声~ | Comments(0)

現実

悲しみに満ちていても
私には何もできない
彼はいないのだ
淋しさに溺れそうでも
彼を頼ることはもうない
その選択肢は
失ったのだ
弱さを武器にしている私は
きっと愚かなのだろう
それでも
自分には何もないと
そう信じているから
自分の中の弱さを
強く握ってしまう
悲しみに満ちても
彼はいないのだ
あの後ろ姿
忘れることなどできない
あの笑顔も
どうやって忘れられよう
あの横顔も
髪をかく仕草も
座った時の佇まいも
からりと明るく
真っすぐなその声も
それらは
記憶とか思い出とかに
既になってしまっていて
私はその現実に
未だに戸惑ってしまう
それでも
どこへ行っても
彼のいない世界を
未だに受け止めきれずにいる
弱さを武器にしている私は
きっととても臆病なのだろう
彼を失った今
私は自分のできないことを
強く見つめてしまう
そうしてそれでいて
彼の不在に嘆き悲しみ
ずるずると
今日もやり過ごしている
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毎週水曜日に更新しています。

# by mysunshinerain | 2020-04-22 20:59 | コトノハ~心の声~ | Comments(0)

コトノハは毎週水曜日に更新予定♪ 1日に1~2編更新します。気軽に黙読大歓迎です。  ネイル等はランダム更新。


by 藍