ピアノ棟の夢2
2016年 11月 08日
心が震えて背中まで寒い
そんな感覚さえ溶けてしまいそうな
11月の夕焼け
*
遠くの部屋からはピアノの音
それはとても滑らかで明るいメロディー
あたしは他人事のような目をする
*
*
心が震えて寄りかかれる肩を探す
そんな感覚だけで繋ぐような
もろい呼吸
*
同じピアノ棟の隅から流れる音
同じ空間にいるなんてとても思えないほど
あたしの心は夕日の向こうまで逃げてしまった
*
*
たぶん多くは望んでいなかった
あなたはもたれかかれるひとつの場所でしかなかった
たぶん悪いとかいいとかそういうことではなかった
あたしは生きることに必死だった
*
*
遠くの部屋から聞こえるピアノの音
それはとても滑らかで明るいメロディー
あたしの心を搔き消して流れる
夢のような夕焼けも
あたしの記憶を焼いてもう冷めてしまった
*
さよなら
ピアノ棟にいたあたしは
もうぐっすり眠りについてしまいました
_____
ピアノ棟の夢のつづきです。
10年前の出来事。
by mysunshinerain
| 2016-11-08 18:53
| コトノハ~心の声~
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